



ようこそ!!!
ようこそ!!!
ようこそ!!!
ようこそ!!!
ゆゆキチのホームページ


~ゆっくりしていってね~
ほめぱげ





パソコン以外ではうまく表示されません!
パソコンで見てね!


ようこそ!!!
ようこそ!!!
ようこそ!!!
ようこそ!!!
風水先生BOOK集
セガサターンの名作ソフト「風水先生」にて読むことができるBOOKを集めたページである。
わたしはBOOKが読めてうれしいなあほんとうにうれしいなあ
愛の書簡
ボクちゃんはユーのことがスキスキ光線バキューン頭の中はグチュグチュトロトロ沼トローンいてもたってもイラレマセンこれからユーの家へレッツゴォ したいかも実はコレはラブレターコギャルちゃんのユーへ山辺のおじちゃまからのハートガッツン行為なのさうんいい調子だねそれでおじちゃまね聞きたいことがあるのなんでコギャルちゃんは色が黒いのかなぁあのね怒らないでね気に入らなかったらやめてもノープロブーユーはおじちゃまの言うことに耳を貸さないしね、いつものパンチはご勘弁だよぉんアザは会社の人に要チェックされちゃうしいおじちゃまは立場がないしぃつまり仲間とかあ先輩とかあ後輩にぃしゃべりを入れられちゃうって感じゴメンゴメンゴまた言いわけしちゃったのすけたまのパンチはOKそうじゃなくってぇ日焼けは肌に悪いんだよウウンッ好きだったらいいんだけどおじちゃまもサユリンの日焼けは大好きなんだよ最初はそれにヒカレちゃったしねでもねおじちゃまは前よりもスキスキ光線がドブドプなのだからユーが大人のプリプリおねぇちゃまになった時に絶対にお困りになると思うとおじちゃまは書類にハンコも押せなくなっちゃうんだよウウンッもち色黒のサユリンはとってもキュートなんだけどシミシミで涙くんがドバドバのプリプリサユリンを見てられないのお怒ったゴメンゴメンゴパンチ3回券も付けておくから使ってもいいよ怒らないでねユーへの愛はミーのゴルフ会員権のひゃくまんばいビッグ。バイ、セイジロークン。
ダセェーレタラブ書いてんじゃねえよ。バイ、サユリンいかり。
あのねあれからおじちゃまは泣いて暮らしていますサユリンがねとっても好きなのにねこれじゃあねユーを苦しめちゃうだけでねセイジロークンはダメおじさんですこの前とってもいいバッグを見つけたんだ良かったら見に行くかなぁそれからベルいれたら電話してね本当にゴメンゴメンゴまた二ャンニャンごっこしようね。バイ、セイジロークン。
じゃあいえくれ。バイ、サユリン。
うんセイジロークンはホントうれしくってうれしくって涙くんがポロポロでしただってサユリンがほしいなぁって思うものを出してくれたから確かいえだったよねぇウン良いことだっと思うよホント若いのに真剣に将来のことを考えているんだもんねおじちゃまが若いときはそんな大人っぽくなかったよぉやっぱミーのサユリンだねあっゴメンゴメンゴみんなのサユリンだねサユリンバッチグーそれで家のことなんだけどおじちゃまなりにいっぱいいっぱい考えたのもしサユリンがおじちゃまと1週間のうちに1日でもトゥギャザーがOKちゃんなら本格的に会社からお金を借りて二人のおうちを購入してみようかなあなんて思っちゃったりしていますもち今までみたいにいっぱいプレゼントとかできないかもねなぁんてねうーんでもぉ家はちょっとキビシいかなぁなぁーんてねホラホラ流行りのワンルームとかを借りてみるのはどうかなぁウンおじちゃまにしてはナイスアイデアじゃんふたりでそうめんとか食べたりしてボンビーごっこでとんでみないウンそれがいいよそうしたらふたりだけのルールとかキメキメしてさルールはねぇ他のボーイフレンドをいれないワーオ言っちゃった。バイ、セイジロークン。
買うのか買わないのかどっちなんだよ。バイ、サユリンいかり。
サユリンひさしプリプリ実はユーからのレタラブをもらってから二人のいえを買うことにキメキメしたのねそれで会社くんにその話をしたのそうしたら会社くんがノーって言ったのしかも転勤することになっちゃったおじちゃまもビックリサユリンはまだわからないかもだけど会社くんはケチンボなんだよぉ前にもいっぱいいっぱいプレゼントしたけどあれも会社くんのお金をちょこっともらったからOKシリーズだったんだおじちゃまってダメのすけもう二度とサユリンと会えないかと思うとおじちゃまは、実は最近コワコワのお兄さんと知り合ったの体に絵が書いてあるポップくんなのその人がねいい話しがあるからって言うの今度聞きに行くことにしたからねおじちゃまはサユリンさえ喜んでくれたら百人力かもサユリンの友達がうらやましいなあって思うことバンバンだからね大丈夫だよ。バイ、セイジロークン。
カリフォルニアにブギボー留学することになりましたバイバイ。バイ、にしやまさゆり
ピックとスッピと闇の王
ピックとスッピの二人は、サイクリングが大好きです。風の気持ちいいこんな春の日には、ちょっと学校をおやすみしちゃって、あの高原の湖まで遠出と決まっていました。
道の流れに沿うように自転車を右に左に倒しながら、重力と遠心力の釣り合う角度に身体をあずけ、高速でカーブを曲がる気持ち良さは最高です。かけおりる坂、空は高くて雲は透き通るような白さ。遠い山からは涼しい風が降りてきて湖水の上をわたり、アスファルトの真新しい舗装が静かなリズムをサドルとハンドルに伝えてきます。ピックとスッピは、そんな午前の空気を存分に楽しんでいました。
すると、どこからともなくいい香りがしてきました。
「なんだろう?」自転車をとめて二人があたりを見回していると、湖面から光につつまれて「善い魔女」が現れたのです。
「善い魔女」は二人にむかって言いました。
「闇の王を知っていますか?」
「もちろんです」二人は答えました。
この頃、世界は「闇の王」による破壊と殺戮によって、絶望の淵にありました。暗い暗い闇の王の力はあまねく世界に広がり、人々はみな頭を垂れ、ただひたすらその苦しみと痛みに耐えていたのです。本当に爽やかなこの高原の湖ですが、ほんの数キロメートル離れれば、そこには闇の支配が、密かに、しかし確実にどす黒い影を落としていたのです。
「ならば」「善い魔女」は続けました。「あなた達は何をしますか?」
「何、というものはありません」二人は同時に答えました。
「僕らの技術も時間も有限で、何って対象はありません」
「けれど、僕らの気持ちはワイルドなのです」
これを聴いた「善い魔女」は、透き通るような、でも少し心配そうな笑顔ではなやかに微笑み、こう言いました。
「では、いつもクリアで、そして効果的でいなさい。それだけが私の希望です」
ピックとスッピはその言葉に、自転車のベルの音で答えました。木々はざわめき、「善い魔女」は空中に消えていきました。ベルの音は湖水の上を、また山々の間をこだまし、100万の音となってこの高原を満たしていきました。
そしてこの翌日から、ピックとスッピは「闇の王」に対するレジスタンス活動を開始したのです。カレーを食べ、ゲーセンでゲームをするピックとスッピは、常に危険と隣り合わせの日々を過ごしました・・・・・・
湖のほとりでピックとスッピが「善い魔女」と出会ってから、ちょうど4年の歳月が過ぎていました。恐しい「闇の王」の力は今だ衰えを見せず、その絶望の癒されることのない世界でしたが、少しだけいいことがありました。彗星がやってきたのです。湖のほとりでピックとスッピが「善い魔女」と出会ってから、ちょうど4年の歳月が過ぎていました。恐しい「闇の王」の力は今だ衰えを見せず、その絶望の癒されることのない世界でしたが、少しだけいいことがありました。彗星がやってきたのです。
季節は春でした。今年もまた、ピックとスッピはいつもの高原の湖のほとりにサイクリングにやってきました。けれども二人は、おなじみのサイクリングコースから外れ、高台の上にある展望台を目指して走りました。
らせん状に高台を巡る舗装道路を登っていくと、二人の目の前に白い3階建ての展望台が見えてきました。展望台までは思ったより距離があったので、あたりはいつの間にかすっかり暗くなっています。二人はダイナモを高く唸らせランプを照らしながら展望台の駐輪場に滑り込み、入口近くの一等地をしっかり確保すると、中に入っていきました。夜がきます。
展望台の最上階のレストラン、二人の夕食はもちろんカレーとサラダ。そしてちょっとした贅沢として、この高原でとれたとヨーグルトを食べました。
この展望台レストランの自慢のメニューなのです!味は本当に「!」という感じで二人は大満足。グレーの地味なユニフォームには不自然なくらいナイスバディなウェイトレスが運んできたコーヒーを飲みつつ、彗星が力を与えるその時を待ちました。
彗星が光を増しはじめ、その瞬間まであと少しという時。何ということでしょう、二人のテープルの反対側に、いつの間にか「善い魔女」が座っていたのです。驚く二人に「善い魔女」はちりん、とひとつベルを鳴らしました。「善い魔女」は「今度は私から」と言って微笑むと、静かに、しかし強い口調で話しはじめました。
「彗星の限りある100の武器を、あなた達が得てしまうのですか?あなたたちにはゲーセンがあり、カレーがあり、そしてあの「クリア-」というアティテュードと、それによって生成される可算無限個のカタログがあります。これ以上何が必要でしょう?限りある武器ならばむしろ絶望の淵にいる人々にそれは与えるべきではないのですか?」
「もちろんそうです」二人は答えました。
「100個限りのわずかな武器であれば、確かにそれは我々ではなく、他の人に与えられるべきものでしょう」「けれど我々は、彗星の武器を勝ち得るためにこの展望台に来たのではありません。世界の全ての人々にあまねく武器を与えるため、ここにやってきたのです」
「そんな絵空事を!」天を仰ぐ「善い魔女」に、今度微笑みかけるのはピックとスッピの方でした。「正解!絵空事です。なんだけど、まあ見ていて下さい」
誰かの「はじまるぞ!」という声がして、天井のドームがゆっくりと開きました。すっかり輝きを増した彗星の光と、そして満天の星の光が展望台のレストランを満たしていきます。世界中が闇の王に震えていました。そして世界中のあらゆる人々が、僅かな希望をたった100個の武器に託していました。
誰もがかたつばを飲み、その瞬間を待っていました。
ふとピックとスッピの横顔を見た「善い魔女」は、その時、二人の気持を悟ったのです。そしてもう2度とピックとスッピの二人に会えないということ、彼らが消えてしまうということを知りました。悲しみに曇る「善い魔女」の顔しかし光の中にかき消されていってしまいました。
ついに彗星から100の武器がはなたれました。そしてその瞬間、2人は自らの身体をあの有名な公式に直接代入するようにしてエネルギーに、そして速度に変換すると、100の武器全てにこんな言葉を刻みこんでいきました。
1996年3月30日付
:「beclear」■
■ちーす。いつもクリアーで、そして効果的で
いやがれ下さい。
■・・・・てな訳で以上。そいじゃね。
彗星は去ってゆき、ピックとスッピは消えてしまいました。しかし、彗星の武器はアティテユードを示し、100の武器は100万のベルの音となって世界を満たしていきました。彗星の武器は確かに100個でしたが、それらを起点にして、クリアーというアティテュードが世界をあまねく包み込みはじめたのです。
「確かに絵空事でしたね。」「善い魔女」はもう笑顔でした。「あなたたちの行為は確かに絵空事でした。けれど、絵空事は物と違うから時間と空間を越えられるのでしたね。そして明晰な解釈とアティテュードは、観測と方程式が2万年周期の彗星の運動を示すように、クリアーにその人の羅針盤となって様々な物事を指し示すのでしたね」
ゆっくりと「善い魔女」は宙に消えていきました。そして夜が終り、朝が来ました。彗星の武器は与えられましたが、「闇の王」はそれでも世界に君臨し、その脅威は今日も人々を悲しませています。けれど、今やあの二人のアティテュードが世界と時間に向けてはなたれています。人々は絶望しながらも、寒さの中に感じるモクレンの香りのように、夕方の団地に漂うカレーの匂いのように、ぼんやりと、しかし確かに世界にそれぞれの希望を見い出していったのでした。
間違いだらけの風水
最近は世の中の風水への興味も増し、大変うれしい限りなのだが、その分単純な間違いが多くなっているのも事実である。
今回、本書を上梓するにあたり、私は基本的な用語の誤りを丹念に指摘していくつもりだがこの場では特に嘆かわしい誤解を幾つかあげ、もって大衆がいかに風水に対して無知であるかを理解していただこうと思う。
まず、「五行」であるが、このように簡単ないわば当たり前のテクニカル・タームを曲解していることおびただしい。「五行」とは読んで字のごとく五行のことなのであって、断じて水やら火やらを現すものではないのである。「五行」の前は四行、後ろは六行。こんなことは子供でも知っている。
また、「青龍」への信じがたい解釈もよく目につく。方角を象徴することは確かだが、世の人々はあれこれと余計な意味をつけたがるのだ龍が青いといったら、普通どう考えても、困っているに決まっている。弱った事態におちいった龍以外の何を現しているというのだろう。
こういった解釈過剰は「白虎」にも及んでいる。これは本来、秦の始皇帝が洗濯に出した敷物のことであり、「洗い過ぎると、立派なものも安っぽく見える」という教訓を現す故事にちなんだ言葉なのだ。
当然、「朱雀」もく赤むけ雀>のことであり決して一般に考えられているところの大層な動物の意ではない。赤むけにされた雀は、すなわち食われる寸前の無抵抗な状態を含意するのであって、いわばくまな板の鯉>と同じものだと考えて間違いはない。
「玄武」にいたっては、そもそも玄米食で健康を保つこと以外の何も意味しないのだから、世の中のおかしな神聖動物好きには閉口する。
反対に、「八卦鏡」は元来が動物を現す言葉であったのに、今ではまるで違ったものとして理解されている。ちなみに平安時代は表記自体<法卦鏡>であり、ほーほっけきょと鳴くうぐいすの美声をよく伝えていたものだ。
こうした例をいちいち挙げていたのでは、この間違いだらけの風水」という本が、数千ペレージにも及ぶ大著になってしまい、読むどころか、持つのにも一苦労という状態になりかねない。これはあくまでも前書きであり、本書の意図は「なぜこのような馬鹿げた間違いが起こってきたのか」を歴史的に問うことである。
したがって、以下は個条書きのようにして、
代表的な誤解を幾つか列挙しておく。
「陰陽」イン・ヤンと読んでしまうと世界を二分するというイメージになるが、<いんにょう>と読むのが正しい。
現在では「飲尿」と書く。
「陽宅」明るい家庭の意から、ランプを指すのが通常。
「龍脈」龍の脈を取ったものが、あまりの震動に驚いたとの故事から、「ひょう
「たんから駒」と似た意味として使われる言葉。
「羅盤」香港の免税品店で、とあるブランド名をこう書いたのだが、いつしか風
水盤のこととして誤用され始めた。
実に情けない誤りである。
「二十四方位」二十四の瞳でもおわかりのように、十二人が指す方角のこと。「船頭多くして船山を登る」ということわざと同様の意。
「横財」横になった財産。
つまり、屋根の柱のこと。
「大吉」人の名前。
「登科」<など>を示す<とか>。
「益利」人の名前。
「口舌」初めの字は一見<口>に見えるが、本来は字を入れるために四角く囲ってあるだけであり、ここには<牛>と書かれる。平たくいえば、牛タンあのことだが、おそらくそんなものを食うことを恥じて、このように伏せ字にして表現したのだと思われる。
「天庫」天にもある倉庫という意味から、屋根裏部屋を指す。
と、このように、まったくもって風水用語は数多くの解釈の誤りに包囲されており、その原因はひとえに日本人の中国に対する過大な思い込みにあると考えられるのだが、それについては本論において数々の確証を挙げながら説明していきたい。
柿の種
ある日、おれは柿を食べた。すると中から種が出てきた。はて、こんなところに何の種だろうと不思議に思ったおれは、ためしにそれを育ててみることにした。
小学生のころ、おれは理科が得意だった。将来は、教育テレビの理科の番組に出てきて「あれれお姉さん、こっちの種からは芽が出てないよー」とか言ったりする奇妙な生物を捕まえて生態を調べるために放送大学に入ろうと思っていたほどだ。だが、放送大学には寮も学食もないと知って進学を断念せざるを得なかった。だから、植物を種から育てる正式な方法も知っていた。浅いガラスの器に脱脂綿を敷き、水を染み込ませて、その中央に種を置く。それを暖かい場所に置いておけばいい。おれは柿から出てきた種を脱脂綿の上におき、しばらく様子を見た。
何日か経つと、種の表面から白くて細い毛が生えてきた。もうしばらくすると、毛はどんどん濃くなり、緑や赤の毛も混じるようになってきた。この毛はなんだろう。疑問に思ったおれは、広辞苑で、“毛”を調べてみた。
すると、「哺乳類の皮膚に生える糸状角質形成物」とあった。ということは、あの種は植物の種ではな<形成物の種だったのか。続けておれは形成物を調べてみた。ところがどうしたことだ、広辞苑には形成物の説明がない。広辞苑にも載っていないとなるとこれはまさしく謎の新生物だ。第一発見者の責任として、おれはこの新生物に名前をつけることにした。そのためおれは、姓名判断の本を調べ、理想的な画数の名前を考えた。米村花子だ。しかし、もしこれが雄だったら、花子ではまずい。そこで、米村秀夫という男の名前も用意した。学名も必要だ。新しい生物には、俗名のほかに学名がいる。そこでまた広辞苑を引っ張り出し、学名を調べた。すると、ラテン語で付けろとある。ラテン語なんておれは知らないが、どの国の言葉だろうと、名前は固有名詞だから同じはずだ。そこで、外国人でもわかるように、学名をハナコヨネムラとした。さあ、あとは学会で発表するだけだ。おれは米村花子、学名ハナコヨネムラを持って、いつも世話になっている隣のおばさんを訪ねた。おばさんは創価学会なのだ。だから、おばさんに発表しようと思った。ところが、おばさんは米村花子を見るなり、「あらやだ、カビだらけじゃないの」と言った。
なんと、これはカビという生物だったのか!おれは目の前が真っ暗になった。おばさんはすでに、この新生物を知っていたのだ。聞けば、種の周りに生えている毛がカビなのだという。ということは、あの種はカビの種だったのか。カビの種カビの・・・・・・どこかで聞いたことがある。そうだ、柿の種だ。ビールを飲むときに食べるあれだ。柿の中から出てきたのが柿の種だったとは、なんという奇遇だろうか。おれは少しハッピーな気分になった。こんな日は、ビールで乾杯だ。おれは家に戻り、冷蔵庫から缶ビールを取り出してぶしゅっと開けた。なにかおつまみはないかと、戸棚を探すと、柿の種があった。おれはなにげなく柿の種を手に掴み、口にほうり込んだ。だが待てよ、柿の種はわかるが、それにまじっている辛いおせんべいは、何なんだろう?またしてもおれの好奇心を刺激する疑問が生まれた。ああ、科学者に生まれてよかった。おれは、つくづくそう感じ、天に感謝した。
闘病記(表)
1日目
僕は入院することになった。
毎晩襲ってくるあの高熱は、虫歯が悪化して歯ぐきにばい菌が入ったことによる炎症がもとらしい。歯ぐきを手術するだけなんだから、入院までしなくてもいいと思うのだが、なにやら、そのばい菌が今までにない新種の菌かもしれなくて、先生が、僕とその菌を研究したいのだそうだ。
なので、しばらく面倒をかけることにする。
2日目
花ちゃんがお見舞に、羊かんとカレーピラフと、楳図かずおのマンガと「お金のなる木」と言う名前の鉢植えをもってきた。僕の好みをよく知っている。僕は羊かんと、カレーピラフと、マンガと、お金が大好きなのだ。花ちゃんをなでなでした。外でシロの吠える声がする。シロも僕になでられたいのだろうか。シロはパンが好き。退院したら、腹一杯になるまで、パンをあげるぞ。
3日目
羊かんの食べ過ぎで、昨夜はまた発熱。
便所に行った帰り、待合い所で同じ病室の西村さんに呼び止められたのでベンチに座ると、西村さんは座るなり早口でしゃべる。
僕の高熱は、「単なる虫歯のひどいのではない「らしい」などと同室の人たちから噂されていたが、夜中になるとうわごとを言ったり、その声がまるで女の子のようだったりするので、「あんた、可哀想だねえ」と心配される。僕は熱以外は全く大丈夫なのに。明日は歯ぐきの手術。
4日目
今日は手術するので、どこを見られるかわからないから一張羅のパンツに穿き替えたりしていると、そんなところは見ないと看護婦さんにたしなめられる。僕は熱が出るだけなんだから、研究の為に手術までするのは本当は気が進まない。手術。あごの骨に歯の根っこが巻きついて手の施しようがなく先生もあきらめる。僕の健康の状態は良好なのでもうしばらく薬のみの治隙となる。
5日目
夕方、薬を飲んだら、ねむたくなって寝てしまう。その時みた夢をここに書くことにする。池(湖)をぐるーっと取り巻く建物が新しくできた。それは、東京のはずれに新しくできた観光地で、大勢の人が遊びに来ている。僕と花ちゃんもそこに来ている。池沿いの回廊を、なぜか灰色の犬に導かれて奥へと歩いていくと、僕の大好きなこけしがいっぱい並んでいる部屋にとおされる。部屋の真ん中にちっちゃい座布団が敷いてあって、「もうすぐ退院」と書いてあった。夜、花ちゃんと久しぶりにキス。
6日目
今まで使っていた歯ブラシをしまって、新しいのと取り替えた。回診の時に先生が、僕の歯ぐきから新種の菌は発見できなかったが、命に別状はないので、もう退院してもいいと告げる。空の青いこと!太陽のまぶしいこと!これシロを好きなだけ可愛がれるし、カレーピラフも好きなだけ食べられる。新しい歯ブラシで歯を磨いたら、口の中からずっと前に食べた羊かんのかけら、米粒、銀紙まるまった紙みたいなものがぽろぽろと出てきた。花ちゃんが笑った。
闘病記(裏)
1日目
あーやだやだ。
わたしをどうするつもりかしら。
わたしはばい菌だけど、ダーリンにくっついたまま入院生活に入るので今日から日記を書くことにする。
せっかくダーリンの歯ぐきに入りこんで、ずーっとダーリンと一緒にいられると思ったのに。40度の高熱は「わたしはあなたにお熱です」というサインだったのよ!
病院で研究なんかさせないで、ダーリン、わたしとずっと一緒にいましょうよ。
2日目
今日、わたしの天敵の花子とかいう女がきて、ダーリンにお見舞を置いていった。ラッキー!「お金のなる木」それも根付きの鉢植え!これでダーリンも寝付くわ!花子さん、お見舞物のエチケットを知らないのかしら。他にも羊かん、カレーピラフを置いていく。ダーリンがこそのまま床に伏してわたしと幸せになれますように。もう、赤ちゃんも産まれそうよ。
夜、ダーリン42度の発熱。雨風強く、犬が鳴きやまない。ダーリンはもう、わたしに夢中。
3日目
病院内で、わたしとダーリンの噂が広がっているみたい。嬉しい。そんなにわたしが何物なのか、知りたいのかしら。夜、寝静まってから医者がダーリンの口の中を見に来る。ダーリンのかくいびき、すごく好き。ダーリンがいびきをかき始めるとわたしは歯ぐきのベッドにもたれてゆっくりした気持ちで目をつぶる。そうして、静かにいびきに聞き入る。一緒に歌ってしまう時もある。今日はダーリンのために、指輪を作りました。ダーリンの大好きな羊かんでつくった宝石と、米粒の宝石で。
4日目
ばい菌日報が届いた。東京都中野区の男性(33)の耳腔内に住むばい菌の家族が、ひざ枕の綿棒で掻き出される。胸が痛む。一方、三重県津市では、会社員(57)の次男(26)の副鼻腔に住むばい菌がくしゃみで吹き飛ばされて腰などに数週間のけがをした。彼女は次男とこの秋婚約したばかり。ばい菌が腰にけがをしたらもう結婚は無理だろう。他人事とは思えず、くやしくて、日報をめちゃくちゃにまるめてしまう。わたしは今日行われる手術で見つかってしまうかもしれないのだ。
5日目
夕御飯の時、ごはんの上にごはんですよをのせて口のところにもってきたと思ったら、花子とかいう女の舌ベロがにゅーうと入ってきてたしとわたしのお膳ごとひっくり返して、そこらじゅうかき回していったので、舌にかみついてやろうかと思ったが、逃げられた。その後、お腹がすいてとても衰弱。しょうがない。わたしはばい菌。このまま弱って消えてしまうのだろうか。ダーリンの夢の中に、手紙を出してみた。
6日目
こうして横になってダーリンの歯ぐきの下に血のめぐるのを感じていたら、気持ちよくなってきてダーリンをあきらめるのがためらわれるけど、ここをたたむことにしました。二人の為にわたしが作った指輪は置いていこう。ダーリンがもうすぐ食べるカレーピラフに飛び込んで、もう怖いことも、隠れたりすることも、寂しいこともなく、ダーリンのうんこになると決心したのです。
また、犬の鳴くのが聞こえる。名前はシロというらしい。